Thursday, March 08, 2007

日本人形


私と同じ歳の人形 その頃私は父の仕事の関係で樺太(サハリン)にいた。私が生まれたときに祖母からお雛様とこの人形が送ってきたらしい。祖父が問屋のお店をしていたが失敗して 父は少しでもお金になればと外地に希望して着任したらしいことは私が成長してから分かったことだが 精一杯に祖母が私のために買って送ってくれたものだろう。そんな父も戦後10年しか生きておらず母は苦労して私と弟を育ててくれた。そんな母が私が幼い頃いっも抱いてあそんでいた人形を大事にしまっていたのだ。でもこの人形は私の記憶の中ではあまり遊んでいた記憶がない、私が物ごろついた頃には大事にしまっていたのだろう。長い年月しまっておいたのでぼろぼろに朽ちた着物を脱がして 年老いた母が着物の下に着る下着(ジュハン?)の絹のあまり切れで作ったらしい。私は浅草橋の人形屋さんで立派な人形の着物を作ろうと何度も思ったがどうしてもこの着物をは脱がすことができなかった。 母が亡くなった今は母の手作りの着物を着た人形は私の宝物になっています。

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